高齢者の気持ちを考えたコミュニケーション

介護を行ううえで、高齢者となかなか意思疎通が取れないと悩む介護士も多くみられます。

意思疎通が取れないと信頼関係の構築ができず、高齢者はより良い介護サービスが受けられない、介護士はよりよい介護サービスが提供できないという矛盾が生じてしまいます。また、介護を行う上でのトラブルやアクシデントが生じやすくなる点も見逃せません。

高齢者とのコミュニケーションを円滑にするには、丁寧な声掛けを心がけることがポイントです。
また、人生の先輩であることを心に留め置き丁寧な言葉や敬語を用いた声掛けを行いましょう。認知症を患っている人は感情に大きく左右されやすいので、笑顔と優しいトーンの声で話しかけることをおすすめします。

名前を呼び掛けながら話を始めることで、高齢者も心を開いてくれるようになります。また、相手を肯定するような言い回しを使うこと、気持ちが前向きになる言葉選びをすることも大切です。

ただし、これらのことは介護従事者であれば多くの人が心がけていることでしょう。要介護者や高齢者に寄り添った介護を行う場合は、高齢者の心理や認知症に関する正しい知識を学ぶことをおすすめします。
認知症や高齢者ならではの言動や行動を知ることで、対処ができるようになります。それを受け止められるようになれば、要介護者である高齢者も信頼を寄せてくれるようになります。

ただし、どんな人でも同じとは言い切れません。
その人の生活環境や家族構成などの背景もしっかり把握したうえで、声掛けができるようになると話題が広がることもあります。